f文字列とformat()メソッドの使い方や書式を比較

「f文字列」と「format()メソッド」は、Pythonで文字列をフォーマットするための便利な方法ですが、どちらも似たような用途のような気がした方も多いのではないでしょうか?
「f文字列」と「format()メソッド」使い方や書式を比較してみました。
下記の表は、f文字列とformat()
メソッドの主な違いをまとめたものです。
何がどう違うのか一緒に見ていきましょう。
比較項目 | f文字列 | format() |
---|---|---|
定義方法 | 文字列の先頭にf 付けて定義する | 文字列中に{} 挿入し、引数として値を渡す |
変数の挿入方法 | {} 変数を書く | "{変数}".format(変数) 形式で引数として渡す |
式の使用 | {} 内部に計算式や関数を直接書き込む | 式を直接書くことはできない |
辞書のキーの指定 | {} 内部に辞書のキーを直接書く(例:{person['name']} ) | {0[key]} 形式で、引数のインデックスを指定する必要がある |
可読性 | 変数や式を直接書くため、短くて直感的 | メソッドを使うため、やや長くなる可能性がある |
処理速度 | f文字列の方が高速 | format() メソッドはf文字列より遅いことがある |
まず、f文字列は文字列の先頭に「f」を付けることで定義します。
一方、format()メソッドは文字列の中に{}を挿入し、その中に値を指定することでフォーマットします。
# f文字列を使った例
name = "太郎"
age = 20
print(f"私の名前は{name}です。年齢は{age}歳です。")
# format()メソッドを使った例
print("私の名前は{}です。年齢は{}歳です。".format(name, age))
#出力結果はどちらも
私の名前は太郎です。年齢は20歳です。
書式指定の違いとしては、f文字列では変数を{}内に直接書くことができます。
例えば、変数nameがある場合、f文字列では{name}と書くことでその値を挿入することができます。
一方、format()メソッドでは、{}内に変数名を指定する代わりに、引数として渡す必要があります。
例えば、”{}”.format(name)と書くことで値を挿入します。
# f文字列で式を使う例
result = f"2 + 3 の結果は {2 + 3} です。"
print(result)
# format()メソッドでは、式を直接書くことはできないため、事前に計算してから渡す必要があります。
calculated_value = 2 + 3
result_format = "2 + 3 の結果は {} です。".format(calculated_value)
print(result_format)
#出力結果どちらも
2 + 3 の結果は 5 です。
また、f文字列では式を使用することもできます。
例えば、{2 + 3}と書くことで計算結果を挿入することができます。
一方、format()メソッドでは式を直接書くことはできません。
# 辞書の定義
person = {'name': '太郎', 'age': 20}
# f文字列を使用して辞書のキーを指定する例
f_string_result = f"名前は{person['name']}で、年齢は{person['age']}歳です。"
print(f_string_result)
# format()メソッドを使用して辞書のキーを指定する例
format_result = "名前は{0[name]}で、年齢は{0[age]}歳です。".format(person)
print(format_result)
#出力結果 どちらも
名前は太郎で、年齢は20歳です。
さらに、f文字列では辞書のキーを指定することもできます。
例えば、辞書personがある場合、{person[‘name’]}と書くことでnameというキーの値を挿入することができます。
一方、format()メソッドでは、辞書のキーを指定する場合は{0[name]}といった形で、引数のインデックスを指定する必要があります。
以上がf文字列とformat()メソッドの書式の違いです。
どちらの方法も便利ですが、使い分けに注意しながら適切に使いましょう。
f文字列とformat()メソッドの書式の違いのまとめ
Pythonで文字列の中に変数や値を埋め込む際に、f文字列とformat()メソッドという2つの方法があります。
どちらも同じ目的を達成しますが、それぞれ特徴や使い方が異なります。
Pythonのf文字列とformat()
メソッドは、文字列に変数や値を埋め込む方法ですが、使い方に違いがあります。
f文字列では、変数や式を{}
内部に直接書き込むことができ、可読性が高く、計算式を記述することができます。
一方、format()
メソッドでは、変数は引数として渡し、位置や名前を指定する必要があります。
- f文字列は、シンプルで直感的な書式化に適しています。
- format()メソッドは、柔軟な書式指定が必要な場合に適しています。
どちらを使うかは、コードの可読性や、必要な機能によって選びましょう。
どちらの方法を選んでも、文字列の中に変数や値を埋め込むことができるという点は同じです。
f文字列はPython 3.6以降で利用可能で、より直感的な記述が可能です。